窒素酸化物(NOx)

はじめに 窒素酸化物(NOx)にはいろいろな種類のものがありますが、熱的NOxと燃料NOxとに分けられます。
熱的NOxは空気中で窒素と酸素が高温で燃焼したときに発生します。
燃料NOxは燃料中の窒素化合物が酸化されて発生します。
現在の大気汚染で問題になっているものは一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)です。
NO2は大気中でかなりの高濃度になるまでは目に見えず臭いもしません>。
したがって、大気がNO2に汚染されていても、わかりにくいのです。
しかし、気づかないままNO2を吸い続けると人体に被害が及ぶことがこれまでにわかっています。
またNO2は大気中で化学反応し光化学スモッグや酸性雨の原因となっています。
『ユニメーター』と捕集管を使うとNO2濃度が簡単に測定できます。

測定に必要なもの ユニメーターUM-1
捕集管架台
5mlピペット
ザルツマン試薬
捕集管
記録用紙
ビーカー 3個(蒸留水・廃液・洗浄用)

捕集管の説明
換算計数について 大気中のNO2の換算係数についてユニメーター(No.     )に添付されている検量線は水質検査をおこなうときにそれぞれの検査種目ごとに使用します。 大気中のNO2の濃度を測定する場合にはそれぞれのユニメーターごとに校正された換算係数を用いてユニメーターの指示値からNO2濃度をもとめます このユニメーター(No.      )の換算係数は1μA=       ppm 例えばユニメーターの指示値が8μAの場合8×換算係数=         ppm-NO2となります。
測定の手順 ・ 捕集管の底ゴムキャップをはずします。
  ねじぶたを上にして濃度を測りたい場所に粘着テープなどで貼り付けます。(足下から1・50・位の高さが目安です。)
・ 測定の時刻・場所の様子など、詳しく記録しておきます。
・ 24時間後に回収し、ただちに底にゴムキャップをはめます。
・ ユニメーターの準備をします。『緑』で0点調節をします。
・ 捕集管のねじぶたをはずし、ろ紙おさえをとりだし架台にならべます
  ザルツマン試薬を5mlずつピペットを使って入れ、よく混ぜます。
  このときろ紙が砕けないように注意してください。
・ 15分後(充分発色していたら)捕集管の試薬をユニメーターのスポイトで吸い上げ、表示値を読みとり用紙に記録します。
・ 前の試薬がスポイトの内部に残るので、必ず蒸留水で洗って(きれいな蒸留水を吸い上げ、吐き出すを数回おこなって)から
  次の測定に移ってください。
・ 測定後ユニメーターは、スポイト内部を蒸留水で何回か洗い、よく乾かしてから、しまいます。
・ 分析済みのザルツマン試薬は、新聞紙などに吸い取らせ、乾かしてから燃えるゴミとして処理してください。
・ ねじぶた、捕集管、ろ紙押さえ(スポンジ部分)を水道水で洗ってください。


取扱い上のご注意

捕集管 ・水道水でよく洗い乾かせば、再利用できます。このときにねじぶた、ろ紙押さえも洗ってください。
 ろ紙押さえのスポンジ部分は ろ紙の試薬がついているので念入りに押し洗いしてください
・測定時以外は密閉して暗所に保管してください。
・古いタイプの捕集管を使っている場合は換算係数が異なりますので、その時はご連絡ください。係数をお知らせいたします。
試薬付きろ紙 ・幼児の手の届かないところに保管して下さい。
・指で扱っても皮膚に異常は起こしません。(お取扱い後には手洗いを充分に行ってください。)
・冷蔵庫に保管して下さい。ろ紙を捕集管にをセットするときは常温に2〜3時間おいた後、セットしてください。


ザルツマン試薬 ・幼児の手の届かないところに保管してください。
・密閉して、暗所に保管してください。常温保存で有効期限は6ヶ月です。
・有機物や可燃物との接触はさけてください。
・お取扱いには保護衣を着用してください。容器から出し入れするときはこぼれないように注意してください。
・容器は損傷、転倒、転落しないように注意してください。
・お取扱い後には手洗いを充分に行ってください。
・試薬が万一目や皮膚、衣服についたときにはすぐに水道水で洗ってください。
 (目に付いたときは、洗浄後、ただちに医師の診察をうけてください。)
・分析済みの試薬は、新聞紙などに吸い取らせ乾かしてから、燃えるゴミとして処理してください。