ユニメータUM-1

取扱い説明書

ユニメータUM-1取扱い説明書 『ユニメーター』は「だれでも・いつでも・どこでも」測定ができるよう操作性、安価を目的として作られた 簡易測定器です。大気汚染、水質汚濁の現状把握に威力を発揮し、ご好評いただいております。
この説明書は基本的な使用方法および取扱い方について書いてありますので良くお読みになり 機能をご理解の上、末永くご愛用ください。
ユニメーターのしくみ 『ユニメーター』は、スポイトをはさんで光源(発光ダイオード)と光検出器(硫酸カドミウム光伝導セル、cdsセル)を外部からの光が入らないように配置したものです。
はじめに光の吸収のない蒸留水をスポイトに吸い上げて0点をあわせます。
蒸留水を吐き出し、つぎに着色した液を吸い上げると、スポイト中の液を透過する光の一部が吸収され、蒸留水に比べて光検出器に達する光量が減少します。
この減少部に比例して指示メーターがふれます。測定したい物質に試薬を加えて発色させ、その色の濃さを『ユニメーター』で測ればその物質の濃度が求められます。
うすい濃度の汚染物質を正しく測るには0点が安定していなくてはなりません。そのため『ユニメーター』は光源の強さが多少変化しても0点が移動しないようにもうひとつの光検出器を使って補填する回路を採用しました
また発光ダイオードは緑と赤の二色を切り替えて使えるようになっています。測定する発色液の色が赤色系統の場合は緑色、青色系統の場合は赤色の発光ダイオードを用います。


ユニメーターの使い方

取扱い上のご注意 ★指針を読むとき(計測時)は、スポイトを立てて静止させた状態を保ってください
このときスポイトを振ったり、横にしたりすると正確な値が取れません。

★スポイト部分はガラスでできていますので、お取り扱いには充分ご注意ください

★冷えた所から暖かな部屋などに移動すると、スポイト内部が結露して正常な値が取れませんので、このような
場合には2〜3時間放置してから使用してください

★校正時に感度が50μAを指針できなくなった場合には電池を交換してください。

★2〜3ヶ月に1回はスポイト内部をアセトンで洗浄してください。
(洗浄方法は、3ページをご参照ください。洗浄が不十分な場合誤差が生じることがあります。)

★長期ご使用にならないときは電池を抜き、スポイト内部をアセトンで洗浄したあとよく乾かしてからしまってください。
アセトンがない場合は薬局で売っている消毒用エタノールで洗浄してください。

★ユニメーターは2〜3年に1度、点検・調整にお出しください。

操作

操作の手順   電源スイッチをONにして、20分間置きます。

・ 色切替えスイッチを測りたい物質にあわせて『緑』または『赤』にします。

・ スイッチを感度校正にして、蒸留水をスポイトに吸い上げた状態で感度校正つまみを回し針を50μAに合わせます。

・ スイッチを0点調節にして、0点調節のつまみを回し針を0μAに合わせます。

・ 再度、感度校正と0点調節にスイッチを切替え、それぞれ指針がぴったり50μAと0μAになることをたしかめます。
  合っていないときは・と・の操作を繰り返します。(これをユニメーターの校正とよびます。)

・ スイッチを0点調節にしてスポイトの中の水を吐き出します。このときスポイトの中に空気が入って指針が振れますが、
  気にする必要はありません。

・ 発色させた液をスポイトで吸い上げ、スポイトを立てたままメーター(μA)を読み取ります。
  液の量は2mlあれば測れます。

・ 測る項目によって、検量線(グラフ)から値を求めたり一定の係数を掛けたりして、物質の濃度を知ります。

・ 測定後は、スポイト内を蒸留水で何度か洗い、よく乾かしてから、しまってください。




検量線

検量線の作製 色の濃さを比べるためには、標準にする色サンプルが必要です
測定する物質の各濃度の標準溶液を用意し、試薬を加えて発色させ色サンプルをつくります。
これを『ユニメーター』のスポイトで吸い上げ、指示メーターの値をよみとります。
よみとった値と濃度との関係をグラフにします。これを検量線とよびます。
〔図1〕で試料水が25のメーター値を示したときは、その濃度は約0.3 ppmと判定することができます。